宗教とは誠実さである。

宗教とは誠実さである。

アブールカイヤ・タミーム・ブン・アウス・アッ=ダーリー(彼にアッラーのご満悦あれ)によると、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言った:「宗教とは誠実さである。」私たち(タミームを含む教友たち)は、言った:「誰に対してのですか?」彼は言った:「アッラー、その啓典、その使徒、ムスリムの指導者たちと一般人たちに対してのだ。」

[真正] [ムスリムの伝承]

الشرح

純正な宗教イスラームは、誠実さを尽くすことを命じる。それはアッラーに対しては、その唯一性を信じ、認め、かれをあらゆる欠点から無縁とし、完全なる属性でもって描写することである。またクルアーンに関しては、それがアッラーから下されたお言葉であり、それが創造物ではないことを信じ、そこにある明確な教えに則って行い、不明確な箇所についても一様に信じることである。また使徒については、彼と彼がもたらしたものを信じ、その命令と禁止に従うことである。またムスリムの指導者たちに対しては真理において援助することにおいて誠を尽くし、ムスリム一般に関しては真理へと導き、可能な限りにおいて自分たちやその他の者たちの害から彼らを守り、善を勧め悪を禁じることである。そして自分に望むことを彼らにも望むことが、彼らに対する誠実さの極致である。

فوائد الحديث

誠実さの命令。

宗教における誠実さの位の偉大さ。それゆえに誠実さが宗教と呼ばれているのである。

宗教は言葉や行いも包含する。

知識ある者は、聞く者の理解を深めるため、向こうから説明を求めて来るまで、説明を途中で中断することも出来る。そうすることで聞く者に、もっと聞きたいという気持ちを起こさせ、直接語るよりも相手の心に強く訴えかけることが出来るようにするためである。

アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の教育法の秀逸さ。彼は物事をまず大まかに述べ、それから説明を加えた。

教友たち(彼らにアッラーのご満悦あれ)の知識に対する熱心さ。彼らは説明が必要とあれば、そのことについて質問せずには済まさなかった。

優先順位の高い順に進めること。預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は誠実さについて、まずアッラーから始め、それから啓典、使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)、ムスリムの指導者たち、一般人たち、と順序付けて説明していった。

重要性と理解の強調のため、言葉を繰り返すこと。アフマドの伝承の中では、「宗教とは誠実さである」という言葉が3回繰り返されている。

誠実さは、全ての存在に向けられるべきことであること。

التصنيفات

統治者の人々に対する権利